皆さんは、興風会館に地下室があるのをご存じですか?
正面玄関から入って、すぐの右側の階段を降りていくと・・・
このような地下室になっており、昭和4年の開館当初からしばらくの間は食堂として、戦後は料理教室などを行う部屋として使われていたようです。その後、昭和59年にこの部屋の大改装がありまして、現在は、定期的に絵画展や盆栽展などを行う地下ギャラリ-として生まれ変わりました。
しかし、写真を見てわかるように、この部屋には窓が一つもありません。地下室ですから窓がないのは当たり前なのですが、換気をするための換気扇も小さいものがたった1つ設置しているだけで、現在のコロナ禍の中では、到底使用できる状態ではない、ということで、今年3月以来、使用を控えておりました。
このままでは、永久に地下ギャラリーが使えなくなってしまうということで、会館では、この部屋に大規模な換気装置を設置することといたしました。
工事開始は9月2日。
まずは、壁面をくり抜くところから工事が始まりました。壁をくり抜くと外に窓が見えます。地下室なのに窓がある! これが、興風会館の構造の不思議なところです。
そして、まわりの壁紙も剥がしました。
↑ これが、換気装置です。この大きな機械と左側に見える銀色の太いホースで換気をします。
いよいよ大きな機械が壁の中に埋め込まれました。
くり抜いた壁の中にスポッと入った換気装置。これから壁を塞ぎます。
そして完成! 手前の下にある長方形の窓が吸気口、ここからギャラリーの中の空気を吸い込みます。奥の上の方に少しだけ見えるのが排気口です。こちらから外のきれいな空気を中に入れます。その際、温度を調節して入れますので、今の季節、熱い空気が中に入り込むことはありません。
3日間にわたった工事でしたが、無事に終了しました。これで、安全に地下ギャラリーを使用していただくことができるようになりました。
以前にもお知らせいたしましたが、地下ギャラリーの再開は、9月29日(火)から開かれる『第12回東彩会展』です。ぜひ、たくさんのご来場をお願いいたします。